不道徳教育

「不道徳教育」
ウォルター・ブロック/著 橘玲/訳・分  講談社


橘玲は「黄金の羽根の拾い方」以来、著者のファン。非常に身も蓋もない物言いが心地いい。彼の著書は、人類の永遠のテーマである蓄財についてのものなんだけど、この本は彼の思想的な原点、リバタニアズムの本の翻訳。
リバタニアズムとは、『国家の機能を縮小し、市場原理によって社会を運営しようとする政治思想(本書、P10より)」のことを言うらしい。
最近、池田信夫blogを読んでて、時々この言葉が出てきて、なんの事か気になっていたら、ここで繋がった。
ウォルター・ブロックさんという人が1976年に書いた本らしい。橘玲さんの本以上に身も蓋もない、売春の禁止やドラッグの禁止、ダフ屋やヤミ金融なんかを禁止するのは不合理だ、という事が堂々と書いてある。基本的には「○○は禁止しないほうがいい」→「禁止してるから今、こう」→「禁止せずにこうすれば、ああ」→「こうすれば、社会はこんなに効率的」→「こうしてないから、この問題は解決しない」→「だから、こうすればいいんだよ。」→「ほら、これで反論の余地はないだろ?」というように話は展開されていく。
分別ある大人が絶対にしないような話題がそこにあって、なんとも痛快。
きっとこれらが実現する日は、僕が生きているうちには来ないだろう。
人は、色々考えているようでいて、恐ろしく不合理で遠回りな生き物なのかもしれない。
とりあえず、新聞に書いてあることのほとんどが、世の中を悪くする方向へ導いているんじゃね?的に見えてくる。
偉い人たちが一生懸命、困ってる人を思ってよかれと思ってやってることが、困ってる人を突き落とす事になる(なっている)のは悲しいね。


先を思うと不安になるから、今日のところは寝るしかないね。
つづく。


不道徳教育

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