麗しの松子の一生


昨日は少しヘビーな人生を二度,体験したようなおもーい日だった。
そして,今日も松子が脳裏を離れない。非常にけだるい月曜日。なぜか幸福の日…


昔,ロバートゼメキス先生とトムハンクスさんがやってた映画がある。
ロビンソンクルーソー…否,
フォレスト・ガンプ』だ。
あまりにも有名すぎる映画なんだけど,十代だった僕はすごくこの映画が嫌いだった。
自分の人生を自分で選ばずこんなにうっかり成功しちゃうなんて!
ただただ,目の前のことを一生懸命すりゃぁ,成功・もしくは満足感の高い人生を送れるのか?
当時,モラトリアム真っ直中。もっと主体的にできるはずと思ってた当時の僕はフォレスト・ガンプみたいなのはいかんのではないかと,思っていた。


でも,
2浪した挙げ句,五美大に受からなかったあの日,
そんな職業につけない,と成績表が教えてくれたあの日,
ろくでもない会社にうっかり入って,非道い仕打ちを受けたあの日,
津波のような納期で100日一切休めなかったあの日,
マルチにハマった人の乾いた眼差しを目の当たりにしたあの日,


絶望の淵で,ふと思うのは目の前にある事をコツコツやるしかないんだよな,と。
そうすると不思議と思い通りに近くなる。
実際,上記のような事があっても,後になって考えてみると,怖いぐらい運が良かったと思うことしかり。


ああ,でもそれって自分の嫌いな『フォレスト・ガンプ』そのもので,鬱。



で,昨日みた『嫌われ松子の一生』。
これは僕がみるかぎりは和製『フォレスト・ガンプ』。
ガンプはああいう人なので,成功話がいいんだけど,松子は美人だから不幸話となる。
僕はこっちの方が共感できる。
墜ちていく美人はさらに美しい。


今回中谷美紀は非常によかった。
ケイゾク以来,惚れた。非常に艶めかしい。
そして,黙々とスクワットを繰り返す様は,なにか凄みを感じた。
劇団ひとりも期待通りだった。
クドカンはよくわからない。
荒川良々もよかった。ていうか,中谷美紀とからみがあるって罪ではないか。
谷中敦がかっこいい。コーチングしてるのはソープテク…。素敵すぎる。
その他,豪華キャストもさりげなさ過ぎて,凄すぎる。結局ボニーピンクには劇中は気が付けず。
木村カエラの役どころがイマイチわからなかった。


チキチキバンバン風のミュージカルシーンも涙。


DVD化が待ち遠しい。



つづく